SSブログ

博多61次細長駒の天童将棋資料館駒名特定は正(長さん)

以前、福岡県博多61次遺跡の玉将駒の点の
様子が、文部科学省文化庁のwebページの、
”文化遺産オンライン”というサイトの写真
が撮影された時点で、変わっているという事
を述べた際、蛇足としてもう一枚の出土駒に
関し、何の駒なのか、私がコメントした事が
あった。その後チェックした際表題の通り、

天童市将棋資料館発行の、天童の将棋駒と
全国遺跡出土駒の判断、香車駒との見解が正

しく、判定不能とした私の判断は、間違いで
ある事に気がついた。原因は、
”文化遺産オンライン”というサイトの写真
の問題の将棋駒が、

裏返しに撮影されたため、破損した成香面が、
判定不能なのを、私が勘違いして”駒名がこ
れでは判るはずが無い”述べてしまったため

であった。
 では、もう少し説明する。
 博多61次遺跡(福岡県)と表題がついて、
天童市将棋資料館発行の成書”天童の将棋駒
と全国遺跡出土駒”には98ページに99と
遺跡番号が付いて、2枚の将棋駒のオモテ面
の写真と、スケッチがある。問題にしている
のは、今回は下の方の細長い駒である。同じ
写真が、web上で以下のファイル名で、
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に収録されている、発掘報
告書の中の、比較的最後の方に出ている。
17280_1_博多24.pdf
以上の点前にも述べた。
 そこで、その発掘報告書の細長駒の写真
(左)と、”文化遺産オンライン”の細長駒
(右)の写真とを並べて示したのが、以下の
図である。

博多61次香車.gif

 なお前にも述べたが”文化遺産オンライン”
の博多遺跡の遊戯駒群の紹介の中に、問題の
細長将棋駒も入っていて、その写真の出てい
るサイトurlは、以下の通りである。
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/438999
この写真が小さく、かつ、斜めからの撮影な
ので、やや判りにくいが、上図で発掘報告書
の方の像の、赤い矢印で示した、僅かな腐食
による傷が、”文化遺産オンライン”の写真
では、青い矢印で示したように、左右逆になっ
ている。であるから、それぞれ別々の写真に
関して、問題の駒の撮影された面の

裏表が逆であろうと推定できる

のである。つまり、”文化遺産オンライン”
での撮影の際、問題の出土駒は駒名がはっき
りしないとみられただろうからこの香車駒は、

適当に裏返しに置かれて、撮影されてしまっ
た疑いがある

という事である。
 将棋駒に特に関心が無ければ”駒種曖昧”
と聞けば、適当に置きたくなるのは、普通は
当たり前だろう。だから当然ながら、このケー
スに関しては、

そこまで相手の心を読んでから、注意深く、
駒種を議論しなかった私の落ち度

であった。今後は、考古学全般を広く網羅す
るのが仕事の、遺跡全般の発掘紹介担当者の、
こんな”ありきたり”の間違え方に関しての
”フールプルーフ”が、卑しくも将棋駒を専
門に紹介しているサイトの人間である私に、
出来なかったといった事態が、くれぐれも無
いように、私の心を充分に引き締めたいもの
だと考える。すなわちこの件、そのときの、
漫然としたブログの作文作業に対し、大いに
反省させられたという顛末である。(2020/12/27)

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー