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埼玉県熊谷市宮下遺跡で古代大象・王子墨書土器(長さん)

今回は、埼玉県の古代の遺跡から墨書土器が
出土し、寺と読まれたが王子と書いてあるよう
にも見え、更に戯は無いものの大象と、別途
小さく書いてあるようにも見える。以上のよう
な、皿土器の紹介である。
 遺物の写真がweb上で公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
35936_1_宮下遺跡Ⅲ.pdf
発掘報告書名は、以下の通りである。
埼玉県熊谷市埋蔵文化財報告書第26集、
宮下遺跡Ⅲ、西暦2018年、埼玉県熊谷市
教育委員会。
 遺跡の場所は発掘報告書末尾の抄録によると、
埼玉県熊谷市千代字宮下700番代・字押出
123~124番。同じく抄録によると遺物が
出土したのは、西暦2016年前後の事のよう
である。
 遺物の成立年代は、縄文時代から室町時代の
間の遺物が出る遺跡で、第1ピットから出土し
たが、狭い飛び地型の領域の発掘で、住居跡が
無いため、成立年代は判らないと取れる旨が、
発掘報告書の第386ページ付近に記載されて
いるように読み取れる。土師器だという事と、
墨書土器に分類されているという一般的傾向か
ら、ここでは平安時代であると仮定して、議論
を進める。
 遺物の写真は発掘報告書の図版第110:”
墨書遺物”の第3段目の左に在り、スケッチ図
の第347番の遺物番号4番の遺物とみられる。
発掘報告書の記載で14番は誤記のようである。
 皿の裏面に、今回王子と本ブログが紹介した
墨書がとにかく有るとされ、スケッチ図や遺物
の説明では、寺と読んでいるように記載されて
いるようである。

宮下大象王子.gif

上図のように、本ブログの管理人の私的見解で
あるが、

寺という字に見えない。王子のように見える。

摩訶大大将棋/摩訶大将棋に存在する将棋駒名
ではあるものの一般名称であって、本当に将棋
の駒名かどうか謎と解釈すべき単語と認識され、
前記写真面を見回すと、左上に反時計回りに、

大象

とも書いてあり、摩訶大大将棋/摩訶大将棋と、
大大将棋の駒名を一つずつ書いたようでもある。
 なお、大象に戯を付けると大将棋の事になる
が、戯の字は見当たらないようである。更によ
く見ると、大象ではなくて、火象(相の意味)
かもしれず、”火象(相)王子(神)”を、
今の所は正しい読みと結論しておく。陰陽五行
道関連か。
 個人的には、月見団子を入れる皿の群の一枚
であり、神道祈祷と占いの祭祀に使っているよ
うな雰囲気が有る。が他の共出土した墨書群に
書いてある文字を全体的に眺めても、明確な傾
向は無く、はっきりした、この遺物土器の墨書
の意味は、簡単には判らないようである。
 よって本ブログでは、この遺物は今のところ、

発掘報告書の読みから連想される仏教系の施設
で使用する物品の意味では無く、神道系の祭祀
器具である事を示しているのではないか

と、漠然と解釈しておく。(2022/04/29)

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