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島根県松江市出雲国府跡から古代泰山墨書土器(長さん)

今回は、出雲国国府跡から、国府時代とみられる
山奉と奉山の墨書土器・墨書瓦が出土しており、
国府で、山を奉じる祭祀も行われたとみられると
の旨の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
2801_4_史跡出雲国府跡5.pdf
 発掘報告書の名称は、以下の通りである。
風土記の丘地内遺跡発掘調査報告書18
史跡勢婁口府跡、2008年3月、島根県教育委員会。
 発掘報告書第1本文pdfの冒頭例言によると、
遺跡の場所は、島根県松江市大章町512-1番地。
遺物が出土したのは何れも、1968年~
1970年前後の、かなり以前の事のようである。
なお、この発掘報告書は以前に、女性の顔飾り置
き土器ではないかとみられる出土遺物を記録した
文献として本ブログで紹介している。出雲国府で
は、その他多数の墨書遺物が出土し2点程度、別
途本ブログで紹介したことがある。さてそれでは
だが遺物の成立年代は、発掘報告書作成の段階で、
未整理だが何れも、国府の時代である、古代に成
立した物品とみられているようである。
 遺物の写真は2品在り、山奉と書かれていると
本ブログの管理人に疑われている、お盆のような
形の土器は、写真図版第4pdfの第88(写真)
図版:”宮の後地区出土遠物”の、上段の遺物集
合写真の右下に在り、遺物番号第143-21番
との旨ナンバリングされている。広い皿か盆のよ
うな形の土師器とされる土器の、内側に煤模様が
あり、縦に大きく山奉と書いてあるようにも読み
取れる。

出雲国府山泰.gif

 次に”奉山”と書かれているのではないかと本
ブログ管理人が疑う軒瓦とされるものは、同じく
発掘報告書第4写真図版pdfの、第101(写
真)図版:”宮の後地区出土遺物”の下段カラム
の右上に在り、遺物番号第156-2番との旨、
ナンバリングされていて、発掘報告書第1本文
pdfの遺物観察表によると、国府建物用の物と
推定されているように読み取れる。

出雲国府泰山.gif

 上図のように、複数の漢字が書いて在るような、
黒い模様が見え、左端中央段に泰、中央やや左に
寄って最下段に、山と書いてあって、無理に続け
ると泰山にも読めるように私見される。
 国府で、いわゆる山を奉じる儀式等が、古代に
行われていた事を反映している墨書遺物なのでは
ないかと、私は疑っている。ここでは、いろいろ
な種類の、文字史料が出土するようだ。(2022/06/07)

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