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愛媛県松山市若草町遺跡で20C初遊戯盤(長さん)

以下、発掘報告書で将棋または碁盤と紹介
されている、20世紀初成立とみられる、
遊戯盤出土の話題である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は、以下の通りである。
115696_1_若草町遺跡3次・4次調査.pdf
 発掘報告書の名称は、以下の通りである。
松山市文化財調査報告書205若草町遺跡
3次・4次調査、西暦2022年、松山市教育委員会・
公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団埋蔵文化財センター。
 発掘報告書末尾の抄録によると、遺跡の
場所は、愛媛県松山市若草町。遺物が出土
したのは、第3次調査時であり、西暦
1993年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書の第61
ページによると、第1号井戸跡で発見され
たが、20世紀初成立とみられるとの事で
ある。
 遺物の写真は、発掘報告書の写真図版第
19:”出土遺物(包含層・その他・井戸
跡)”の最下段右側に在り、遺物番号第
320番との旨、ナンバリングされ、本文
により、井戸跡からの出土した、石の表面
に升目盤を書いたものである。升目は具体
的には、だいたい10×7升目程度残って
おり、メッシュは1.5センチ角程度であっ
て、囲碁盤に近いもののように、私は見る。
なお、遺物番号321番として、同じ井戸
跡から出土した、碁石とみられるものが紹
介されている。碁石の色はグレーのようで、
私には白と黒のどちらかは良くわからない。
 以下は碁盤の破片とみられるものである。

若草町囲碁.gif

暗色に全面色が塗られていて、線は最初か
ら、白に近い色で付けられていたようであ
る。10升目在るので、その点で目を引く
が、メッシュが細かい点から見て碁盤の一
部だろう。
 石製だったので消耗し無かったようであ
るが。成立が近代であっても、遊戯盤の
出土は、わが国の遺跡では、比較的珍しい
と認識している。木材が多く、かつては家
庭での燃料になった事も、影響しているの
ではないかと、出土しにくい理由を、私は
推理している。(2022/06/26)

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