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香川県高松市木太中村遺跡で13C前奔王墨書椀(長さん)

今回は、香川県高松市市街地の遺跡から、
鎌倉時代の奉王墨書土器椀が出土し、中世
の荘園集落で朝廷支配力が西日本では強かっ
た事を示唆していると見られる遺物の紹介
である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
10710_2_木太中村遺跡.pdf
 発掘報告書名は以下の通りである。
高松市埋蔵文化財調査報告書第53集
木太中村遺跡、2001年3月、
高松市教育委員会。
 発掘報告書第2写真図版pdf末尾の
抄録によると、遺跡の場所は香川県高松市
木太町。遺物が出土したのは西暦1998
年前後の事のようである。なお、場所は、
高松市市街地ほぼ中央だということである。
 遺物の成立年代は、問題の遺物は土壙
SDの第5009番から出土したが、遺物
自体の形から13世紀の前半成立とみられ
るとの旨が、発掘報告書第1本文pdfの
第138ページ付近に記載されている。
 遺物の写真は、発掘報告書第2写真図版
pdfの、写真図版第36の上から3段目
右に在って、スケッチ図第233の遺物番
号第3番との旨、ナンバリングされていて、
椀のような形の土器に見える。

木太中村奔王.gif

 上図のように漢字で中央少し右の上に奉、
その左下に王と読めるような、模様がある。

古代に多い墨書の単語だが、鎌倉時代の
13世紀前半で、その時代にも、皇族崇拝
を示す遺物が有る

事を、はっきりと示した例と見られる。関
東では武家政権が強かったが、四国高松で
は、源平の合戦の影響は有ったのだろうが、
その後は平安末と、支配層に大きな差が、
無いケースも有ったようである。将棋の奔
王駒が成立していた時代と見られるが、墨
書だとして、第1字目は明らかに奉なので、
将棋とは関連しない疑いが濃いだろう。
(2022/09/02)

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