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長野県木島平村根塚遺跡で古墳期奔王墨書土器(長さん)

今回は、古墳時代等2世紀~6世紀成立とみら
れた、「大」刻書遺物が話題になった表題遺跡
の共出土土器に、漢字で「奉王」に見える、煤
模様が有るとの旨の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
8351_1_根塚遺跡.pdf
 発掘報告書の名称は、以下の通りである。
根塚遺跡、西暦2002年3月、木島平村教育委員会。
 発掘報告書末尾の抄録によると遺跡の場所は、
長野県下高井郡木島平村大字往郷字根塚。
遺物が出土したのは西暦1996年~2000
年の間のようである。
 遺物の成立年代はB区で出土し、発掘報告書
第47ページ付近の記載によると、弥生後期の
2世紀頃と発掘担当は推定したが、明快な刻書
遺物が共出土して話題となり古墳時代(4世紀~
6世紀)と再考されたようである。ここでは、
古墳期成立と仮定し、以下に議論する。遺跡は、
その結果墳墓丘と考えられるようになったと取
れる記載も、発掘報告書に有る。
 遺物の写真は、発掘報告書の写真図版第11
の中段カラム、B区出土土器の下段左から2番
目に在る。ナンバリングは無い。広口の小型の
甕のように、私には見える。

根塚遺跡奔王.gif

 上図のように、土器の上段中央に左から右へ、
漢字で「奉王」と読めるような煤模様が在る。
 現地に古墳時代に鉄精製等、鉱山資源開発に
より巨万の富を得た有力者がおり、「大」等と
評され、王として没後に、4世紀ごろに祀られ
たのが遺物の成立理由と考えても、極端な不自
然性は無いと、今の所私は考える。(2022/09/18)

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