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岐阜県各務原市広畑野口遺跡で中世後期山泰墨書土器(長さん)

今回は、岐阜県の遺跡の中世成立の土器に、
山奉と墨書されている疑いの在る、皿型の
土師器土器出土物の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
1732_1_広畑野口遺跡.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
岐阜県文化財保護センター調査報告書第113集
広畑野口遺跡、2010年、岐阜県文化財保護センター。
 発掘報告書末尾の抄録によると遺跡の場
所は、岐阜県各務原市蘇原青雲町。遺物が
出土したのは西暦2008年前後の事のよ
うである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書の第24
ページによると、遺物自体の形から、15
世紀の室町時代以降の成立の土師器皿と見
られているように読み取れる。発掘報告書
第245ページの遺物観察表にも、同様の
旨記載が在る。中世における遺跡の性格は、
発掘が一部分のため、良く判っていないよ
うである。ここでは仮に、遺物は中世後期
と表現し、以下に議論する。
 遺物の写真は、発掘報告書の写真図版第
72:”包含層出土土器(10)”の、下
から3段目中央に在り、遺物番号第781
番との旨、ナンバリングされている。確か
に皿の形の土器のように、私にも見える。

広畑野口781泰山.gif

 上図のように、写真の右の方に横に、第
1字目が第2字目に、添えられているよう
な格好で、かつ反時計回りに回転して、右
から左に、漢字で薄く”山奉”と書かれて
いるようにも見える。供え物を置くという
用途が、だいたい連想できる。木曽川付近
の山間部間近の扇状地の遺跡のようであり、
山岳信仰が存在して、不自然感は無いよう
である。(2022/11/11)

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