SSブログ

熊本県八千代市興善寺遺跡で奈良期山泰墨書瓦(長さん)

今回は、九州熊本県の古代当時の大きな寺
の瓦に、漢字の墨書で神道系の山奉と書か
れた遺物があるとの旨の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
16345_2_興善寺.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
熊本県文化財調査報告第45集興善寺Ⅰ、
1980年、熊本県教育委員会。
 発掘報告書冒頭の例言によると遺跡の
場所は、熊本県八千代市興善寺町。遺物が
出土したのは、西暦1977年前後の事の
のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第1本文
pdfの第45ページによれば、寺の建立
記録との関係から話題とする瓦片は、8世
紀半ばの奈良時代に成立と、考えられてい
るように読取れる。
 遺物の写真は、発掘報告書第2写真図版
pdfの、写真図版第43有って、遺物番
号第373番とナンバリングされている。
昔の興善寺の奈良時代の瓦の破片を、つな
ぎ合わせた物品のようであり、凸側のよう
に見える上側の写真に、問題の模様が有る。

興善寺山泰.gif

 上図のように、右上の破片それぞれ1枚
づつに、上から漢字で山奉と書かれたよう
な、煤模様が見える。
 遺跡は地図から山際のようであり、山岳
信仰が有っておかしくない。が、奈良時代
に既に神仏習合であった事を、はっきり示
している、比較的貴重な史料例のように私
は思う。(2022/11/18)

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー