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日葡辞典(安土桃山)の大合戦は「おぅがっせん」(長さん)

以前述べた通り本ブログでは、大将棋の読み
は小学館日本国語大辞典等の「だいしょうぎ」
と新編大言海(1982)大槻文彦(冨山房)
の「おおしょうぎ」が並立という立場を取っ
ている。
 大将棋という見出し項目で、新しい情報は
無いのだが、今回

安土桃山時代末成立の日葡辞書の「大合戦」
が「だいがっせん」では無く「おぅがっせん」
と発音されているとの情報を得た。

 日葡辞書の第704ページの左上にローマ
字に近い綴りで大合戦は「Vogaxxen」
(ポルトガル語)との旨が記載されている。
 元々は、大修館金田一春彦他編の、
日本語百科大辞典で湯桶読み一覧を見ていて、
日葡辞書の大合戦が、「おおがっせん」になっ
ているのを発見して、確かめたという経緯
であった。
 異制庭訓往来によれば、将棋と合戦とは、
概念近似だと見られるので。安土桃山時代か
ら江戸時代の初めにかけて、大将棋を、
「おおしょうぎ」と読んでいた人間が居ても、
おかしくは無いという事は確かなのであろう。
両方在るという本ブログの説を、淡いが裏付
ける情報の一つと言えると考える。(2022/11/17)

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