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香川県高松市天満・宮西遺跡で弥生後期奔木墨書土器台(長さん)

今回は大陸への貢物として香木があり、
それと関連して物品を置くための器台の
形の弥生時代後期の土器に、漢字で「奉木」
と墨書されている。以上の経緯のように見
える遺物が、香川県高松市の遺跡から出土
しているとの旨の話題である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
19751_1_天満・宮西遺跡~旧河道編~上西原遺跡~第2次調査~.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
高松市埋蔵文化財調査報告第69集
天満(てんま)・宮西遺跡~旧河道編~・
上西原遺跡~第2次調査、2004年3月、
高松市教育委員会。
 このうち、以下で話題にする遺物は、
前半の天満(てんま)・宮西遺跡の第1旧
河道で発掘されたとの事のようである。
 発掘報告書末尾の抄録によると遺跡の場
所は、香川県高松市松縄町295番地1。
遺物が出土したのは西暦1989年前後の
事のようである。
 遺物の成立年代は、旧河道の第1層で、
問題の遺物は出土したが、層序に関係なく、
大量の共出土遺物から、弥生時代後期~古
墳時代初頭成立であると推定されている旨
が、発掘報告書冒頭第10ページ付近に記
載されているように読取れる。
 遺物の写真は発掘報告書の写真図版第7:
”天満・宮西遺跡”の第2段目右側に在っ
て、遺物番号第1695番との旨ナンバリ
ングされている。遺物観察表によると、
器物台と分類されているようである。

天満・宮西遺跡旧河道奔木.gif

 上図のように、写真で遺物のちょうど真
ん中でやや左寄りに、漢字で「才」か「木」
のように見える暗い模様が在り、その上に、
写真では、やや上下に潰れて見え、かつ少
し、反時計回りに回転して漢字で「奉」の
ようにも見える、同じく暗い模様が在る。
後者を第1字として、多分「奉木」との解
釈も可能なように疑われる。はっきりしな
いが、大陸の漢王朝の宮廷への貢物の、

香木でも置く台

なのではないか。弥生時代に高松市付近に
も帰化人の里が、或いは存在したのかもし
れないと私は疑う。(2022/11/24)

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