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島根県邑南町菅城遺跡で江戸期山奔墨書陶磁器(長さん)

今回は、現代でも普通に見かける陶磁器
の茶碗に、山奉と書かれたような黒い模様
のある、島根県の山間部、邑南町の遺跡で
出土した、遺物の紹介である。
遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
2668_2_菅城遺跡SugeshiroIseki.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
菅城遺跡、1996年3月、羽須美村教育委員会。
 発掘報告書末尾抄録によると、遺跡の
場所は、島根県邑智郡邑南町(旧羽須美村)
大字戸河内1124番。遺物が出土したの
は、西暦1995年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第1本文
pdfの第43ページ付近の記載により、
近世の、中国製陶磁器とされているようで
ある。
 遺物の写真は第2写真図版pdfの写真
図版第17の左上段のカラム:”耕盤最下
部38-5他備前系(染付)”の下かに2
段目左に在り、遺物番号スケッチ図第36
の11番との旨、ナンバリングされている
遺物の破片のうちの、右端の破片に模様が
有る。

菅城遺跡山奔.gif

 上図のように、無理に墨を刷り込んだよ
うな模様で、上下、やや第2字目が右にズ
レて、漢字の「山奉」のようにも見える、
黒ないし灰色の模様が有る。
 現地は以前に本ブログでも紹介したこと
があるが、広島県との県境に近い山間部で、
低山に囲まれた地形の場所のようであり、
江戸時代に山岳信仰が有っても、おかしく
無いように私見する。昔ながらに器に墨書
した、祭祀用の遺物ではないかと私は疑う。
(2022/11/21)

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