SSブログ

岩手県北上市西川目遺跡で近世山泰墨書土器(長さん)

今回は岩手県北上市の律令時代からの集落
跡で、近世・江戸期に成立の山奉墨書土器
が出土したとの旨の話題である。山岳信仰
の時代幅の広さに、改めて驚かされる。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
12419_1_西川目・堰向Ⅱ遺跡発掘調査報告書.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
岩手県文化振興事業団埋蔵文化財調査報告書第464集
西川目・堰向Ⅱ遺跡発掘調査報告書、2005、
岩手県北上地方振興局農林部農村整備室・
(財)岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センター。
 遺物はこのうち、前者の西川目遺跡で出
土したとの事である。
 発掘報告書末尾の抄録によると遺跡の場
所は、岩手県北上市二子町西川目66。
遺物が出土したのは西暦2003年前後と
の事である。
 遺物の成立年代は、話題としている遺物
土器が、A区Pitの第Ⅲ層に掘り込んで
埋められているとの旨の記載が、発掘報告
書の第78ページ付近に在り、近世のもの
と考えられているように読取れる。元々置
かれただけの物品だとしたら、古代成立と
いう事になったようである。
 遺物の写真は写真図版第103:”西川
目遺跡Pit・遺構外出土遺物”の最上段
左に在り、遺物番号第355番との旨ナン
バリングされている。土器のカケラのよう
である。

西川目・堰向Ⅱ遺跡山泰.gif

 上図のように、写真の中央やや下に、か
なりはっきりとして黒い模様が在り、漢字
で「山奉」のようにも見える。
 近世に付近で、山岳信仰が存在した事を、
示しているのであろうが、土器の形はまる
で古代のそれを象った、物品のままだ。
(2022/11/14)
nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー