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徳島県徳島市高畑遺跡で平安期奔蛇墨書土器(長さん)

今回は、古代の遺物であるが蛇信仰の存在
が疑われる出土遺物例の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
99647_1_徳島県立国府養護学校プール建設工事に伴う
高畑遺跡発掘調査概要.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
徳島県立国府養護学校プール建設工事に伴う
高畑遺跡発掘調査概要報告書、1990年、
徳島県教育委員会。
 発掘報告書冒頭の遺跡の位置と環境:第
4ページ付近の記載によると、遺跡の場所
は徳島県徳島市国府町中字高畑。遺物が出
土したのは、西暦1988年前後の事のよ
うである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第11ペー
ジの記載によると、ここで話題にする遺物
は、第2調査区の溝Eで出土したが、平安
期の物品と見られているように読取れる。
 遺物の写真は、発掘報告書写真図版第
43の最下段の右に在り、遺物番号第
366番との旨、ナンバリングされている。
土器のカケラのようである。

国府養護学校奔蛇.gif

 上図のように、写真で左端に縦に、漢字
で奉它と読めるような、暗い模様が在り、
蛇信仰の祭祀用のように、私には推定され
る。なお、やや中央やや右よりの下部にも、
暗い別の模様が在り、私見では奉納した人
物名が仔細私には読めないが、書いて在る
のかもしれないと考える。
 平安期の蛇信仰が、龍神信仰と関連して、
我が国に継続して存在した事を示唆してい
るのかもしれないと思う。第1字目は、はっ
きりしないが、奔や本の可能性は少なく、
また第2字目に虫へんが見当たらないので、
近世に成立した大局将棋の奔蛇とは、恐ら
くだが、無関係だろう。(2023/01/05)

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