SSブログ

栃木県宇都宮市二軒屋遺跡で5C盲虎墨書土器(長さん)

今回は栃木県宇都宮市の古墳近くの遺跡で、
盲虎と刻書されたように見える、古墳時代
のものとされる土器の破片が出土している
との紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
71264_1_二軒屋遺跡・芋内遺跡.pdf
発掘報告書の名称は以下の通りである。
 二軒屋遺跡・芋内遺跡、西暦2016年、
宇都宮市教育委員会。
 遺物はこのうち最初の方の二軒屋遺跡で
出土したとの事である。両者は宇都宮線の
雀宮駅近くではあるものの、線路の西側に
ある二軒屋遺跡と、駅の東2キロ程度のと
ころにある、中島町の芋内遺跡という関係
であり、互いに関連性は薄いとみられる。
なお、二軒屋遺跡は、宇都宮市の塚山古墳
と関連するとの事である。
 発掘報告書の末尾抄録によると遺跡の
場所は、栃木県宇都宮市若松原3丁目。
遺物が出土したのは西暦2012年前後の
事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書の第25
ページ二軒屋遺跡編の「おわりに」付近の
記載によると、第3号土溝で出土したが、
遺跡自体が5世紀前半から中頃の古墳時代
中期と考えられているように読取れる。
 遺物の写真は発掘報告書写真図版(PL)
第22:”二軒屋遺跡B地点”の最下段左
に在り、土溝(SD)-03出土遺物の第
7番との旨ナンバリングされていて、土器
の破片のようにも確かに見える。

二軒屋盲虎.gif

 上図のように、内外面どちらなのか私に
は良くわからないが左側の写真のほぼ中央
に、私には縦に漢字で「盲虎(虎は旧字/
異字かもしれない)」に見える、黒い模様
がある。

右側の面には私にはよく読めないが、複数
の漢字を含んで縦書きで3行ある

ようにも見える。
 私見だが、古墳時代に比べてかなり後の
時代に一度拾われ、メモとして用いられた
ようにも見える。
 問題は左の文字が中将棋等の盲虎を意識
しているかどうかであろうが。

否であり、3行で書かれた文字列のカテゴ
リー名を表現したものである可能性が濃い

と私見する。一例では近世に、神事等を付
近で挙行する地域で、寄付を収集する等の
行為があり、寄付者・関係者の詳細等を、
当時地上に露出していた物品に、適宜メモッ
たという経緯のものかもしれない。右側の
文字列の全体の雰囲気から、良く読めない
ものの私的にそう推察する。つまり私には

正しく釈文できないが。左には「盲虎」で
はなくて、2文字の関連熟語が書いて有る

のではなかろうか。(2023/01/18)

nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー