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奈良県桜井市大福遺跡で2C泰山墨書土器(長さん)

今回は、寺跡とみられる奈良県の遺跡で、
道教起源の山岳信仰より来るとみられる、
がっちりした大型の奉山墨書土器が出土
しているとの旨の紹介である。
遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
70371_1_桜井市平成26年度国庫補助による発掘調査報告書.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
桜井市埋蔵文化財発掘調査報告書第45集
大福遺跡第32次調査・安倍寺跡第22次調査、
西暦2016年3月31日、(奈良県)桜井市
教育委員会。
 今回紹介する遺物は2つの遺跡のうち、
最初の方の大福遺跡で、出土したとの事で
ある。
 発掘報告書末尾の抄録によると遺跡の
場所は、奈良県桜井市大字大福910-1。
遺物が出土したのは西暦2014年前後
で、発掘報告書のpdfファイル名は、
そこから来ているようである。
 遺物の成立年代は、遺物は第6トレンチ
で出土し、発掘報告書の第11ページ付近
の記載によると、この遺物の形から、弥生
時代後期後半、2世紀前後のものと見られ
ているように読取れる。
 遺物の写真は発掘報告書写真図版第15
:”出土遺物3”の右下にあり、通し番号
第40番との旨、ナンバリングされていて、
大型の甕型の土器のように私には見える。

大福泰山.gif

 上図のように、第2字目が右端の縁付近
にかかってしまい見にくいが、縦に「奉山」
と書かれているように見える、漢字のよう
な黒い模様がある。
 中国の後漢王朝から三国鼎立時代にかけ
て、奈良県にも鉱物資源の捜索等で、大陸
から多数の中国人が渡来しており、親・祖
父を道教信者の立場で、山に宿るものとし
て崇め、山岳信仰を行う過程で、棺用の甕
等に、墨書きをする機会が、あるいは存在
したのではないかと私見する。(2023/01/19)

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