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高知県田村西見当遺跡で弥生前期泰山墨書土器(長さん)

今回は、墨書土器であるとすれば、初出では
ないかと疑われる、高知県の弥生時代前期の
奉山という文字のように見える、

煤の付いた土器出土

の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
90918_1_高知県田村西見当遺跡BC区の発掘.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
高知県田村西見当遺跡(B・C区)の発掘、
西暦1976年、南国市教育委員会。
 発掘報告書第1ページ「遺跡の調査」冒頭
によると、遺跡の場所は高知県南国市西見当
乙598番~600番。遺物が出土したのは、
西暦1976年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第13ペー
ジによると、遺物は第8号貯蔵穴から出土
したが、その形態から弥生期前期の甕型土器
とみられている旨が、記載されていると私は
認識する。墨書土器であるとすれば、最初期
としか考えられないであろう。
 遺物の写真は、発掘報告書の第13ページ
の上段左に第26図として掲載され、入田B
式類似土器との説明がある。

田村西見当泰山.gif

 上図のように、右側に縦に大きく漢字で、
奉山とも読めるような、黒い模様が在る。
発掘報告書の説明通り、高知県南国市の弥生
前期初の成立とすれば、伝来していたとは考
えにいが、漢字であれば、とにかく初出であ
ろう。
 そこで模様を良く見ると、山の字に周辺に
行けば有るはずの、写真の像の歪みが無いし、
奉の字とみた模様の第4画目と第5画目で作
る「人」字型は、左側の煤の連続模様と見ら
れる。
 よって、このケースは残念ながら墨書遺物
では無く、模様は使用中に付着した、本物の
煤であろうと私は考える。(2022/01/07)

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