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栃木県宇都宮市西原古墳で古墳後期奔馬墨書土器(長さん)

今回は、古墳に納められた古墳時代の土器
の中に奉馬と書かれているとみられる土器
があるとの旨の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
71428_1_下桑島西原古墳群.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
宇都宮市埋蔵文化財調査報告第30集
下桑島西原古墳群、西暦1992年3月、
宇都宮市教育委員会。
 発掘報告書冒頭の例言によると遺跡の場
所は、栃木県宇都宮市下桑島字西原
1200-3。遺物が出土したのは西暦
1989年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、遺物は古墳の第1号
墳で出土し、1号古墳自体が埴輪の形等か
ら、6世紀末から7世紀前半頃のものと考
えられている旨が、発掘報告書第54ペー
ジ付近の「小結」に書かれていると認識さ
れる。
 遺物の写真は、発掘報告書の写真図版
(PL)第19の左側の第2段目に在り、
写真図版第19の第3番との旨ナンバリン
グされている。埴輪棺の中に置かれていた
ようである。

西原古墳群奔馬.gif

 上図のように、上部が写真への光の当り
が少ないためか、黒くなっていると見られ
るが、写真のほぼ中央の上部、口の下に
漢字で「奉」、その左下に左にズレて「馬」
と読めるような、模様が在る。
 古墳の主は馬を飼っている牧場の主も兼
ねていて、馬を献上する際に用いる物品も、
遺品として埋葬したのかもしれない。飛鳥
時代にかなり近い古墳時代後期の遺品なの
で、漢字で字が書かれている物品が出土し
たとしても、極端に不思議な話ではないの
ではと私見する。(2023/01/15)

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