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奔将棋に行鳥/行馬×2を導入(長さん)

既に述べた通り、朝倉小将棋の酔象/飛車/角行
を超奔王/反車(以下「奔車」)/奔石に取り替
えた将棋(超奔王以外金成)は、攻め過大である。
 そこで今回は、江戸初期の(伝説的)46枚制
酔象将棋の猛豹位置に、大局将棋の行鳥(不成)
を入れて、46枚制にした小将棋系持駒将棋を、
「行馬入り奔将棋」として、出来をチェックした。
 なお、左桂馬は、摩訶大大将棋の驢馬に替えた。
 初期配列を以下に示す。

奔将棋驢馬行馬初期.gif

 上記で、行鳥を名称だけ行馬にした経緯は、以
下の通り。
 大局将棋の行鳥は、wikipedia等によ
り、酔象の動きで前に2升まで走りで知られるが、
前へは踊りのはずであり、大阪電気通信大学ルー
ルを適用すべきとの疑いが有る。ここでは、中を
取り、酔象の動き+前2升目先跳びと、取りあえ
ずしてみた。

wikipedia大局将棋では「行鳥は漢字が
曖昧で鳥だか馬だか不明だが行鳥」との旨とされ
ている。

ので、前方跳びが出来る事にちなんで、この46
枚制小将棋猛豹位置配置駒は「行馬」とした。
 この将棋は、初期配列から右ミノ囲い風に駒組
すると、超奔王を何処に置いても、以前の日本将
棋に近い配列と異なり、以下のようにどの相手筋
も、簡単には攻め落とす事が出来無い。

奔将棋驢馬行馬指掛.gif

 じわりじわりと攻めて、局面を進めると、一例
では、以下のようにして先手が勝ちとなった。

奔将棋驢馬行馬指終.gif

 この将棋は、前とは逆に今度は、守りが堅すぎ
るように、本ブログの管理人には感じられた。
 だが、全体として堅いというよりは、実際に指
した感触では、

行馬の7方向歩みが、守り駒として効きすぎる

ように感じられた。持駒が、有る程度増えた状態
で、玉回りを固めると幾ら攻めても、容易に詰ま
ないという状態に、なるように思えたという事で
ある。
 そこでどうするかだが。
将棋天国社/2000年/世界の将棋/梅林勲・
岡野伸及び、水無瀬将棋纂図部類抄/泰(大)将
棋図から、泰将棋の行馬は、悪狼+前・横2方向
まで走りとなっている。
 しかしながら、直感的にこの泰将棋の行馬に、
大局将棋の行鳥または行馬を替えても、今度は

横の2走りの守りが9升目将棋用としては強すぎ

だと、本ブログの管理人には直感できる。
 かと言って、大大将棋の猛虎にするというのも、
猛虎自体が、種々の動きが将棋種によって存在す
るので、紛らわしい感が有る。

さんざん迷ったが、大局将棋と泰将棋で「行馬の、
最大公約数」を取る手をチェックしてみる

事にした。つまり、前跳びにして、残りは酔象動
きでは無くて、悪狼動きにして、下方に利かない
ようにするという事である。なお、その場合は、
相手陣で、泰将棋同様、後退できない行馬は金将
に成らせる必要があると見られる。
 近々この「とても弱い行馬」で、再度チェック
してみようと考えた。予想通り「奔将棋」の調節
は、結構難しいケースのゲームのようである。
(2023/10/11)

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