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二円共通内接線計算に暗算困難な例存在(長さん)

今迄述べたように、幾何学で同半径の2円の
共通内接線のY切片値を、暗算で正確に求め
る演算は、さほど困難では無い例がある。
 しかしながら今回は、方位角を求めて比較
するほうが、はるかに楽な例が見つかったの
で、以下に報告する。
 2の0と6の3で8の3の駒を被覆可能、
または、方位角を45°以上にしてY切片
精度を出すため同じ計算になるのだが、
0の2と3の6で3の8の駒を被覆可能かを、
升目に対して1/√2半径の排除円(前記
被覆円)2円について調べる演算である。
 一例では自陣左香車の位置に超奔王を置き、
味方の左香車上の初期位置歩兵と、相手の
右辺金将先の初期位置歩兵で、相手初期位置
右金将が隠れるのかという、たまに起こるか
もしれないようにも見えるケースである。以
下の結果から、着手すると禁手負けになるが、
以前、三角関数表やPCを使った正確な計算
と、円の視半径42°を定数として円視半径
升目距離逆比例暗算の近似計算とで、非合法
手になるとの結論に、差が無い事も確かめて
いる。
 最初に、方位角を45°以下にする最初の
パターンで、以前求めたように、計算すると、
2の0駒については三角関数厳密計算で上が、
20.705°。6の3駒が、三角関数厳密
計算で下が、20.514°に近くなるのだ
が、略算でどうなるのかを、確かめてみる。
なお、パソコンでN88Basicを使って
出したリストの、35番と36番のケースで
ある。
 既に示したが、2の0駒の視半径は21°
であり、方位角は中心0°で上限21.0°。
6の3駒は視半径が18.7829/3≒
6.261°で、方位角が42×(1/2)
+5.5で26.5°と略算するから下限は、
20.239°で、非合法だと略算で簡単に
出る。
 そこで、今度は幾何学で共通内接線を求め
て、Y切片が負で非合法と出るのかどうかを
確かめてみる。
 今度は、Y切片の精度を出すため、同じ計
算だが0の2と3の6で3の8の駒を被覆可
能かどうか、後の問題に形式的に直してから
調べる演算をする。
 ごちゃごちゃするが、下図のようになる。

0の2と3の6.gif

 つまり、0の2と3の6の円の中心を結ん
だ線が、水平になるように回転しておいて、
共通内接線の正接(傾き)を上図のように
計算すると、√(2/23)になるようで
ある。
 そこで、三角関数の正接の加法定理の式に
代入すると、上図にも書いたが、
(4/3)+√(2/23)/
1-(4/3)×√(2/23)
となるのだが、有理化するために分母分子に

1+(4/3)×√(2/23)を掛けて
展開したとき、分母が175/207になる
等で、余り暗算が楽では無い。

結局 大学入試の回答風に書くと、正接の合
成で得られる2円共通内接線の傾きは
(12+√46)/7になるようだが、

Y切片が0のときの傾き:4/1.5と比較
するには、(36+√414)/21に通分
し、複雑化し直す必要がある。

つまり、
(36+√414)/21>(36+√400)/21
=56/21=4/1.5
を使いY切片は負になると計算するのである。

両計算とも、着手は非合法でこのケースは一
致するのだが、このように、

方位角を略算した方が、はるかに速いケース
が有る

のである。よって、本ブログで発案した奔将
棋の超奔王ルールでは、2つの駒の隙間から、
取りたい駒が超奔王駒から見て、ほんの一部
でも良いから見えているのかどうかという、
円の共通内接線の方程式を求めるパターンの
計算では、

最初に示した、方位角略算を優先させるよう
なルールに、やはりした方が良い

と私は今回ようやく、はっきりと認識出来た。
 たぶん、ピタゴラスの3角形に2円の共通
内接線型になる2円の傾きやY切片問題の中
に、有理化で16×2/(9×23)という
ような分数が出来て、消去出来ないような、
余り面白くない例が有るという事までは、各
種大学受験問題集にも、載って無いのではな
いかと、私は予想している。何故なら、それ
を受験生にさせる事に対するフォークソング
の、昔の「受験生ブルース」の文句にあるよ
うな反感を、彼らに抱かせないようにする為、
避ける為であると、本ブログの管理人は邪推
するからである。(2023/11/10)

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