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長野県佐久西一本柳遺跡で飛鳥早奔王墨書土器(長さん)

今回は以前酔象成り太子墨書土器と疑われる、
煤模様のある弥生時代成立の遺物が出土した
表題の遺跡で、時代が違うが飛鳥早期の奉王
墨書土器破片という、本ブログ流では、より

ありきたりの墨書遺物も出土している

との話題である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は、以下の通りである。
620_1_一本柳遺跡群西一本柳遺跡.pdf
 発掘報告書の名称・遺跡の場所・出土時期
は以前に紹介した通り、以下の通りである。
1999、佐久市埋蔵文化財調査報告書
第73集一本柳遺跡群西一本柳Ⅲ・Ⅳ、
佐久市・佐久市教育委員会。
 発掘報告書の冒頭例言に以下の情報が在る。
遺跡の場所は、長野県佐久市岩村田字
西一本柳・常本。発掘調査は1996年前後
に行われた。
 遺構個々につき、この報告書では成立年代
を遺物から判断している。問題の遺物は第
195号住居址から出土したが、発掘報告書
第543ページ付近の「総括」の古墳時代
住居址成立時期に関する表によると、第
195号住居址は、6世紀末から7世紀初の、
飛鳥時代早期とみられているように、本ブロ
グ管理人からは認識される。
 遺物の写真は、発掘報告書写真図版第
203番の最上段中央にあり、第195号
住居址出土の、第2番杯型土器の意味とみら
れる、ナンバリングが在る。

一本柳奔王.gif

 上図のように、やや右の土器の縁下に、
第1字目の左下と第2字目の右上が重なって
いるがやや小振りで「奉王」のように読める
漢字に、見ようと思えば見えるという程度の
煤模様が有る。ので飛鳥期に入り律令地帯が
形成されて、朝廷に対する献上物を入れる器
が発生したのではないかと私には疑われる。
 この回の発掘で、20個余りの墨書土器が
出土しており、この遺物には墨書の指摘が
無いが。律令時代の集落に普通に識字層の住
民が混在して存在していた事を、発掘報告書
が総括で示唆しているが、それで正しいよう
に取れると、私にも解釈される。(2022/10/18)

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