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諸将棋図式の太将棋=後期大将棋仲人の位置が変(長さん)

今回は、誤記だとみられるが、諸将棋図式
の後期大将棋の事である”太将棋”の、
仲人の位置が左右ズレしている点について、
原因を論題にする。回答から書く。

当初、左ページに10筋、右ページに5筋
書くつもりが、前付け文章が長くなって1
列ハミダシ、最初に入れた聖目位置がズレ
たので勘違いした

とみられる。では、以下に説明を開始する。
諸将棋図式の”太将棋”の記載は、以下の
ようなイメージのものである。

諸将棋図式大将棋.gif

web上では2020年3月中の現在、
以下のurlで概略見れる。ただし、駒の
動かし方ルールが実物には記載されている
が、そこまでは判らない。東京にある国立
公文書館へ行き、確か数千円程度の代金を
払わないと現物は入手できなかったはずだ。

https://blog.goo.ne.jp/shiotetsu_2011
/e/1b368d1c4e0b0b20b359e7e06cf03237

(上のurlの一行目のブログを呼び出し
2行目を付加すると、後期大将棋のページ
へ飛ぶ。)
 6段目仲人の位置が、右に1升目づつ寄っ
ている。
 先行関連研究として、大阪電気通信大学
の高見友幸氏の研究がある。太将棋(後期
大将棋)についてではなくて、太太将棋と
記された大大将棋の図に関するものである。
盤升目が17間ではなくて、17”目”と、
大大将棋だけ目にしており、『大大将棋が、
元々囲碁のように、交点置きだった』と、
高見友幸氏は説明している。太将棋の仲人
については、言及が確認されない。そこで
以下はたぶん本ブログがオリジナルだろう。
 上記の現物のページを見る限り、縁部分
に、大将棋がどんな戦に準えられているか
が、記載されているように読める。その縁
だが、巾がちょうど1升目のようである。
 そこで元々10筋分、左ページに作るつ
もりで線を引き、

そのつもりで左ページに、聖目を盤だけの
状態で、恐らく最初に書いたのではないか

と私には疑われる。最下段の駒を右から入
れ、縁の分がもう1列有るのに気が付いた
後で、左ページには6筋作り、升目を書い
てから、2段目より上段の駒を入れていっ
たのであろう。5段目まで正常に書いたが、

6線目の右聖目がズレているのを忘れ、
聖目を基準にして、うっかり仲人位置を間
違えて書いた

と考えれば、この図の間違いの原因は、一
応説明できるように、私には思われる。
 たぶんだが、諸将棋図式は、将棋図式
(松浦大六氏所蔵)よりも、成立が後だっ
たのであろう。松浦大六氏所蔵の将棋図式
の後期大将棋の仲人位置が、角行ではなく、

竪行の2列前になっていたために、ミスに
更に気がつきにくくなった

と考えられる。なお元々の問題は、
水無瀬兼成が、本ブログの説によれば
泰将棋を、将棋ゲームデザイナーとして作
成した時に、猛熊の位置が袖に1つズレる
ような、駒構成にしなければならなかった
のに、そうしなかったのが、発端だったと
みられる。そのため将棋図式(松浦大六氏
所蔵)で、泰将棋の仲人を、竪行の所に移
動させたのが、後期大将棋に波及したよう
にも見える。その混乱が諸将棋図式の後期
大将棋(太将棋)の仲人位置の混乱に繋がっ
たのかもしれない。
 以上の事から、諸将棋図式の太将棋の、
仲人位置の1升目ズレは、やはり基本的に
記載ミスで説明できるように私には思える。
諸将棋図式に関しては、大将棋を頻繁に指
す人間が写した書写本が、今に伝わるとま
では、恐らく言えないのであろう。
(2020/03/17)

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