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島根県松江市松江城下町遺跡で7枚目金将駒(長さん)

以前、遺跡の場所に建設された松江歴史館
に将棋駒が6枚程度保有されているらしい
との旨の情報を、本ブログで紹介した。
 最近になり、管理人が読み落としていた
発掘報告書に、母衣町68と表現された
地点で、西暦2011年の歴史館の開館
直後に、成立時代は展示品と同じく、近世
のカテゴリー頃らしい、7枚目の木製将棋
「金将」が、出土していたとの旨の情報を
得たので、以下に紹介する。すなわち、本
ブログでは久し振りの、五角形木製の典型
将棋駒の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
69363_1_松江城下町遺跡母衣町68.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
松江市文化財調査報告書第164集
松江城下町遺跡(母衣町68)、2015年
3月、島根県松江市教育委員会・公益財団法人
松江市スポーツ振興財団。
 遺跡の場所は、発掘報告書末尾の抄録に
よると、島根県松江市母衣町68。遺物が
出土したのは、西暦2012年前後の事の
ようである。
 遺物の成立年代は、同じく抄録によると、
江戸時代の武家屋敷内であると、考えられ
ているようである。
 遺物の写真は前記発掘報告書の写真図版
第50:”南西屋敷第1遺構面遺構外出土
遺物(2)”の下から3段目右端に在り、
スケッチ図第98の遺物番号23番との旨、
ナンバリングされていて、将棋の駒の金将
の写真が載っている。ただしオモテ面だけ
である。スケッチ図にも裏面の紹介は無い。
無地と断定されたようである。

松江城下町金将.gif

 写真のように、新字体の将の金将であり、
恐らく幕末のもので、博物館の所持品とし
ては成立した時代が新しい方なのであろう。
 以前紹介した2013年出版の発掘報告
書は、財団法人松江市教育文化振興事業団
担当分の発掘現場であったが、この西暦
2015年出版の発掘報告書の発掘現場は、
公益財団法人松江市スポーツ振興財団の担
当箇所であり、後者の地点でたまたま出土
した為、報告書の記載が遅れてその結果、
本ブログの認知が遅れたようである。なお、
文字列検索しても、将棋でこの発掘報告書
は、たまたまヒットし無かったようである。
 実際には存在するのに、私が知らない時
間が相当に長かったが、島根県出土の将棋
駒遺物は1枚増えたと認識する。近世には、
松江で将棋が盛んであったことを、示して
いると考える。(2022/07/29)

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