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北海道札幌市サクシュコトニ川遺跡で9C後奔川墨書土器(長さん)

今回紹介するのは、西暦1982年前後に
北海道札幌市の北海道大学寮付近で出土した、
夫に横棒を足した形の刻書土器であるが、
下部に傷のように見える部分が在り、川の草
書なのではないかと疑われるいう本ブログに
よる指摘である。
 遺物の写真はweb上にも公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書等が、
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
写真は、次のpdfの何れにも、巻頭写真で
載っている。
35988_1_サクシュコトニ川遺跡1北海道大学構内で発掘された西暦9世紀代.pdf
35990_1_サクシュコトニ川遺跡2北海道大学構内で発掘された西暦9世紀代.pdf
102034_1_北海道大学埋蔵文化財調査センターニュースレター.pdf
 上記のうち、上の2つは、1980年代の
発掘報告書で、上が本文、下が写真図版の2
である。発掘報告書の方の表題は以下の通り。
サクシュコトニ川遺跡、1986、北海道大学。
 ニュースレターの表題は以下の通り。
北海道大学埋蔵文化財調査センターニュースレター
第32号 2019年3月。
 遺跡の場所は、発掘報告書の本文pdfの
冒頭[サクシュコトニ川遺跡調査報告書概要]
によると、北海道札幌市北区北17条
西13丁目3番地、北海道大学札幌団地。
遺物が出土したのは繰り返すと西暦1982
年前後である。
 遺物の成立年代は、第2文化層から出土し
た杯型土器であり、概要から9世紀と読取れ
るが、写真に9世紀後半と説明が在る。
 遺物の写真は、本文pdfの冒頭や、写真
図版の冒頭カラー写真の左上、ニュースレター
のトップに在る。

サクシュコトニ川奔川.gif

 上図のように、刻書で夫に横棒を1本足し
た字が明快に刻まれ、蝦夷の夷の異字、奉の
略字、龍合龍手鑑(第2字目は合の下に龍)
に載っている、「や」の音字との説が在ると、
ニュースレターに説明が在る。本ブログの
管理人には、真ん中の説の「奉のキや卉を省
略した字」に見えている。
 そこで、その字の下に在る、傷のように見
える線をたどると、

第1画目と第2画目が短いというのが難点だ
が、川を草書で書いたように見え、

奉川か奔川と書かれているように、私には見
える。
 大局将棋の川将の成りは「淮川」であって、
「奔川」では無いから、日本の将棋には、関
連性はあまり無いのではないかと疑われる。
 サクシュコトニ川へ、「ひとがた(人形)」
を流す儀式をひな祭りにでもしたのか。ある
いは、砂金が取れたので、川を奉じた上で、
京都へ貢物として出したのか。
 何れにしても古代、和人の勢力範囲の北限
に、北海道大学が近い事は確かであり、短期
間にせよこの場所に住み着いて、何らかの生
産活動を行った跡なのではないかと、私は疑っ
ている。(2022/07/06)

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