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宮崎県都城市上ノ園遺跡で古代鬼行墨書土器(長さん)

今回は、都城市上ノ園遺跡で、大陸系帰化人を
表す漢字で”泰”の墨書土器群に混じって、
鬼行と読めるような、墨書も出土しているとい
う旨の話題である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
3521_1_上ノ園第2遺跡.pdf
 発掘報告書名は、以下の通りである。
都城市文化財調査報告書第27集
上ノ園第2遺跡、1994.3、
宮崎県都城市教育委員会。
 発掘報告書冒頭の例言によれば、遺跡の場所
は、宮崎県都城市早鈴町1841番1号。遺物
が出土したのは、西暦1993年前後のようで
ある。
 遺物の成立年代は、発掘報告書の12ページ
付近に、古代に成立したとみられる墨書土器が
発掘されたとの旨の記載がある。発掘調査区の
縁の部分らしく、余り詳しいことは判らず、
遺物の形で古代と中世とを分類したようである。
 遺物の写真は、発掘報告書の第25ページ、
最下段中央に、写真の一こまとして在り、「
墨書土器(赤外線写真)」と付記されて出てい
るが、遺物番号が私には確認できていない。
発掘報告書の遺物観察表には、墨書土器が3個
出土したように記載され、すべて「泰」の類と、
釈文されていると認識する。

上ノ園第2鬼行.gif

上図のように、中央下部分の漢字で「行」のよ
うに見える墨書が目立っており、その上の部分
の文字の判読は、かなり困難なように見えるが、
敢えて読めば、泰等では無くて、「鬼」か又は、
2文字あり「白鬼」のように、私には見える。

この遺跡には、帰化人秦一族の住居跡がある

と疑われていると、発掘報告書から読取れるが、
ようするに、彼らは暴力的な集団である事を、
連想させるような内容である。
 なお、私見では、その他2枚は、「秦神」と
「秦」(次の26ページ)と、読めるように思
える。
 鬼行は、将棋駒名として、有りそうだが無い
から、この遺物は

日本の将棋とは、直接的なつながりは無い

と考える。
 古代秦氏は、機織りをも持ち込んだが、武芸
も広め、倭人で熟達した者には称号を授けると
いうような事を、実際に行うような集団であっ
たと、証拠立てる墨書遺物の一枚なのかもしれ
ない。以上のように、私は疑うようになって来
ている。(2022/07/09)

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