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静岡県静岡市瀬名遺跡で第二次大戦少佐木札(長さん)

今回は、軍人将棋の駒を連想させる少佐と
書かれた近代成立の、静岡市から出土した、
木製品(木札)遺物の紹介である。

 廃棄手榴弾が共出土しており、軍人の、
少佐用の持ち物に名前を表記する為の名札

を作成したという事情等と見られる。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
13084_1_瀬名遺跡Ⅴ遺物編Ⅱ図版編.pdf
 発掘報告書の本文ファイル名は、番号が
全然別であり、かなり以前のもので、以下
の別pdfファイルである。
1221_1_瀬名遺跡Ⅴ遺物編Ⅱ本文編.pdf
下の本文pdfファイルによると、発掘
報告書の名称は、以下の通りである。
静岡県埋蔵文化財調査研究所調査報告第79集
瀬名遺跡Ⅴ、1996年、財団法人
静岡県埋蔵文化財調査研究所。
 本文ファイル冒頭の例言によると遺跡の
場所は、静岡県静岡市瀬名。話題とする遺
物が出土したのは、西暦1989年前後の
ことのようである。
 遺物の成立年代は、本文pdfの、第
60ページ付近によると、練習用の手榴弾
が共出土している事から、第二次世界大戦
時の静岡市内駐屯第34連隊、第230連
隊、第140師団、第410師団の何れか
のものであるとの旨、記載されているよう
に読取れる。
 遺物の写真は、写真図版pdfの方の、
写真図版第96の右端第2段目に在り、
文字資料の第4番との旨、ナンバリングさ
れている、木製品(木札)である。

瀬名遺跡少佐.gif

 上図のように、長方形であり、長さ4~
5センチ、幅1~1.5センチ程度の名札
で、糸通しや掛け穴等は無い。

少佐の上着を預かった人間が、他人と間違
えないように、目印に上着の上に置いた
木片のよう

であり、手書きで適当に書いた、余り上手
では無い字である。穴が開いてないので、
一時的に置くだけのもので、部屋の名札等
よりも更に、簡便な印象を私は受ける。
 細長すぎるし、敵味方で色分けが無いし、
手榴弾が共出土しているので、遊び道具と
は考えにくいから、軍人将棋の駒では無い
のであろう。なお、数点出土した文字資料
の中に、近代のものは他は無く、古い木製
品も、消失せずに残るような条件の良い場
所のようである。つまり遺跡として、元々
興味深く古代等、より古い時代の物品が、
出土する遺跡のようである。(2022/07/13)

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