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岩手県奥州市道上遺跡で古代泰山縄文墨書土器(長さん)

今回は、岩手県奥州市(旧:水沢市)道上遺跡
で、古代成立のゴミ捨て場から、漢字で奉山と
書かれているように見える、晩期の縄文土器が
出土したとの旨の話題である。

奈良平安期に掘り出されて墨書されたらしい。

 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
12366_1_道上遺跡第3次・合野遺跡・小林繁長遺跡発掘調査報告書.pdf
発掘報告書の名称は、下記の通りである。
岩手県文化振興事業団埋蔵文化財調査報告書第544集
道上遺跡第3次・合野遺跡・小林繁長遺跡発掘調査報告書、
2009年、岩手県県南広域振興局農林部農村整備室・
(財)岩手県文化振興事業団。
なお遺物は、道上遺跡で出土した。
 発掘報告書冒頭の例言によると、遺跡の場所
は、岩手県奥州市前沢区字白山前、遺物が出土
したのは、西暦2007年前後の事のようであ
る。他の2つの遺跡も前沢区内の別の字の場所
らしい。
 今回紹介する遺物の成立年代は、発掘報告書
の第20ページ付近によると、第1号遺物包含
層から出土した縄文土器(晩期か?)であるが、
平安時代中期までのものであると、読取れる。
弥生期に成立し、古代に掘り出されて墨書が行
われた遺物であるとして、以下は議論する。
 遺物の写真は発掘報告書の写真図版第67:
”道上遺跡出土遺物(29)”の第2段目左か
ら2番目に在り、遺物番号第389番との旨、
ナンバリングされている。上の方に横筋模様の
在る、弥生土器とも違う、縄文時代の終わり頃
の土器の破片と言われれば、そのように、私に
は見える。

道上遺跡泰山.gif

 上図のように、遺物の少し右に縦に、第2字
目が左に少しズレているが、漢字で「奉山」と
書かれているような、黒い煤模様が在る。
 古代と縄文晩期の土器が、同じ包含層から出
土している事から、西日本の

岩手県の縄文時代晩期の土器が散乱しており、
目に付いたので古代に祭祀用として再利用した

と考えても、極端な矛盾は無いと私見する。
 古代に奥州市付近の山等を奉じたのであろう。
この遺物が、古代の土器といっしょに出土して
いる点から見て、縄文時代の土器が、後に再利
用されて墨書土器になるという事が、実際に有
る事を示す証拠となる史料であると、見なせる
だろうと私見する。(2022/08/06)

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